2012年3月22日木曜日

イタリア・ローマについてのメモ 都市の構造編


・概要 
名称:                       Roma
人口 population:                2,718,768 (2008)
失業率 unemployment rate10.4 %(2012. 12)
面積 area:                       1285.31 km² (128,531ha)

イタリア共和国の首都、ラツィオ州の州都ローマ。7つの丘の街といわれる通り、市内には坂道や階段が数多くあり、~の丘や~階段といった名所が数多くある。市内にはテヴェレ川が流れる。


参考URL
Rome Facts and Figures
economic research, federal reserve bank of st. louis

・都市構造の成立期
双子の兄弟ロムルスとレムスが紀元前753年に建国したと伝えられるローマは、南のギリシア植民都市と北のエトルリアを結ぶ交易都市として発展した。
紀元前7世紀頃には都市国家としての整備が進んだ。パラティーノの丘とカンピドリオの丘の間に排水路が設けられ、湿地を乾燥させた場所には公共の施設フォロ・ロマーノが作られた。
紀元前27年ローマ帝国の首都となり、皇帝アウグストゥスの時代には100万人が居住する世界最大の都市となった。
皇帝ネロ統治時の64年に市域の2/3を焼失するローマ大火が発生した。これを機にネロは乱雑な建物に規制を施し、区画整備を推進した。こうしてローマは整然とした町並みを手に入れた(Wikipedia より)

参考資料
地球の歩き方 イタリア’12-‘13
Wikipedia


都市の構造

・地形
オレンジ色の点線は昔城壁があった場所をトレースしたもの。市内には大小の起伏が多数ある。

・水系
街を南北に貫くテヴェレ川。河川と道路の高低差が大きく親水性は高くない。


・緑地
古代ローマの遺跡、フォロ・ロマーノ周辺の緑地が目立つ。

・街路網
城壁に囲まれていた範囲は細い路地や曲がりくねった街路が多いが、
所々筋の通った直線の道路が見られる。
城壁の外にも複雑な街路網が見られるがこれはローマの起伏にとんだ地形が影響しているものと考えられる。


・路線網
鉄道、地下鉄、トラムが整備されている。ターミナル駅は旧市街地の東側に位置するテルミニ駅。
路線図は左から鉄道、 地下鉄、 トラム、 下は全ネットワーク。




・バチカン市国
テヴェレ川の西側には世界最小の主権国家・バチカン市国がある。

・都市改造の跡



①教皇シクトゥウス5世による都市改造(15851590)(詳細はこちら)
教皇領での治安の悪化、市内に分散する教会同士の良好な接続(巡礼地としての再整備)の為、教皇シクトゥウス5世による都市改造が行われた(数青線)。
都市改造の特徴として、当時巡礼地として機能していた重要な教会を結ぶように直線の道路を計画したこと、ランドマークとなるオベリスクを通りに設置したことがあげられる。


ポポロ広場から放射状に延びるリベッタ通り、コルソ通り、バビィーノ通り、トリニタ・デイ・モンティ教会からサンタ・クローチェ・イン・ジュルザレンメ教会に至る軸線等が整備された。




②ムッソリーニによる都市改造

1930年ムッソリーニ政権によって、コロッセオを取り囲む円形の道路、及びコロッセオとエマヌエーレ2世記念堂を結ぶ広幅員のフォーリ・イン・ペリアーリ通りが建設された(下図紫線)。


コロッセオ周辺の道路については1995年から元の状態へ戻すプロジェクトが進行している。

以下のサイトで道路建設時、及び建設後の写真を見ることができます。




次は イタリア・ローマについてのメモ 都市のデザイン編 です。

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