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2012年4月4日水曜日

ドイツ・デュッセルドルフについてのメモ 都市のデザイン編 その6


6. 街の記憶を取り戻すデザイン

河畔沿いの道路埋設に伴い、地下道から直接進入できる地下駐車場を計画したがその場所に旧港跡が見つかる。
歴史的記念物保護法により、旧港が再現され、その下に地下駐車場が作られたという。

水の循環が不十分でごみが溜まってしまう問題を抱えているが、街の記憶を見える形で再生しようという案が素直に受け入れられることに感銘を受ける。

都市の歴史を感じることができる空間は、市民のシビックプライドを高めるうえでも重要だと思うから。



参考資料
水島信著 「ドイツ流街づくり読本 ドイツの都市計画から日本の街づくりへ」 鹿島出版会




ドイツ・デュッセルドルフについてのメモ 都市のデザイン編 その7

2012年3月29日木曜日

スペイン・マドリードについてのメモ 都市のデザイン編 目次


スペイン・マドリードで気づいた都市のデザインについて以下の3つの視点からメモしました。






スペイン・マドリードについてのメモ 都市のデザイン編 その1

河川沿いの新たな緑地

・地下化プロジェクトの始まり
市長がマドリードの街をどうすればよくなるかを市民にアイディアを公募してこの計画が立案された。マドリードのマンサナス川はそれまで高速道路によって市街地から切り離されており、市民から遠い存在となっていた。この問題を解決すべく、河川両側を走る高速道路を地下化し、上部に帯状の公園を整備した。
ランドスケープデザインはwest 8が手掛けた。

ヨーロッパNo.3を目指す都市 マドリッド 財団法人森記念財団
west 8 HP


before after
画像はgoogle earthの航空写真をもとにマンサナス川沿いの3点の変化を追ったもの。




2005年から大規模な変化が見て取れる。


航空写真で見ることができる2009331日の段階では植栽も未成熟だが、20123月に訪問した時には植栽も十分になされ、一般に公開されていた。


・橋のデザインによる美的要素の付加
まず、川にかけられる橋のデザインに目が行く。河川沿いの公園化に伴い、ユニークな歩道橋がいくつも整備されていた。

コンクリートの屋根が架けられているもの。もっさりした印象。


もっとも大きく奇抜なデザインの橋。


斜めに架かる橋。途中で分岐する。

既存の橋やシンプルな歩道橋も整備されている。橋が持つランドマークとしての重要性を感じた。


・水を感じさせるデザインの工夫
場所によっては河川との距離が大きく、水の存在を感じにくい場所もあるが、枯山水のような手法によって水を連想させるようなデザインが取りいれられている。



・若者を集める仕掛け
スケートボードの為のスペースや、ローラースケートの為の広場、芝生のグラウンドなどが整備されている。スポーツを楽しむ若者が集まり、賑わっていた。


・線形公園の使い方
散歩、ジョギング、サイクリングを楽しむ人々がとにかく多い。
小さな子供連れの家族は、遊歩道に沿って多数整備されている遊具を気が向いたら使うという感じ。


地盤には緩やかに起伏が設けられており、寝そべって日向ぼっこをする人や犬と遊ぶ人など自由に楽しんでいた。

公園に面しては集合住宅が密に並ぶ。高速道路がこれだけ充実した公園になったのだから、この住宅群の不動産的価値は劇的に変わったのではないだろうか。

スペイン・マドリードについてのメモ 都市のデザイン編 その2


アートプロムナード

プラド通りにはプラド美術館やソフィア王妃芸術センター、ティッセン・ボルネミッサ美術館等があるほか、近年では歴史的な建物を改修し文化施設として開放する試みが行われている。
広報誌でもこの通りを「Paseo del Arte de Madrid (マドリードの芸術通り)」として積極的にPRしている。


・カイシャフォーラム

電気公社の建物を改修し、美術館として生まれ変わったカイシャ・フォーラム。
ヘルツォーク・ド・ムーロンによるコールテン鋼のファサードとパトリック・ブランによる垂直庭園に囲まれた広場は通りの南端近くにあり、ランドマークとしての役割も大きい。
パトリック・ブランの垂直庭園は様々な場所で実施されているが、初期の実験的作品ブラン・ブリュゲがThe Gerden Bookのなかで取り上げられており、そこで簡単な構造が説明されている。
水耕栽培をベースとしたもので、小さなポケットを多数持つ繊維質の壁面を設け、各ポケットに植物を入れた後上部から定期的に水を流すというもの。





一連の仕組みは既存の建物壁面に重ねられていた。

・シベレス宮殿
郵便局として使われていた建物を、市庁舎及びカルチャーセンターとして改修したもの。


館内では公共空間で起こる占有行為に関する研究成果を展示されていた。
職員の方曰く、アーバニズムに関する展示を行っているとのことだったので、日時によっては展示内容が変わるのかもしれない。




参考資料
esMADRID.com
The Garden Book Editors of Phaidon Press


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スペイン・マドリードについてのメモ 都市のデザイン編 その3

・人が集まるソル広場の構造

マドリードの歴史博物館に展示されている地形図を見ると、ソル広場周辺の特殊な地形がわかる。

馬蹄形に盛り上がった地形の真ん中にソル広場があることがわかる。
すり鉢状の地形の中央に位置するソル広場から複数の歩行者専用道路が延びている。


地下鉄の駅が併設されていることも相まって、人々の移動の起点にもなっている。

平面形状のみでなく、地形的な要因、駅の位置、歩行者専用道路の計画と相まってこの賑わいが生まれているのかもしれない。




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スペイン・マドリードについてのメモ 都市の構造編


・概要
名称                :Madrid
人口 population:3,269,861 (2011.1.1)
面積  area        : 604k  (60,430.8ha)
州     state       :マドリード州県 prefecture    :マドリード県
国 country        :スペイン王国

スペインの首都、州都兼県都。

参考資料
マドリード市HP


・地形
点線内側が旧市街地が広がっていた範囲。旧市街地内部にも緩やかな起伏がある。マンサナーレス川に向かって緩やかに下る。


・水系
旧市街地の南側にはマンサナーレス川が流れる。
以前は河川沿いに広幅員の高速道路が整備されていたが、近年河川沿いの道路地下化と共に大規模な公園が整備されている。




・緑地
旧市街地東側のレティーロ公園、北西のオエステ公園、西側のカサ・デ・カンポといった大規模な緑地が目立つ。
マンサナーレス川沿いやプラド通り沿いには帯状の公園が整備されている。



・街路網
旧市街地内部の街路には複雑な街路網が広がる。
点線外側に広がる整形の街路網は1860年にカルロス・マリア・デ・カストロによって計画された都市拡張計画によるもの。

計画書の中では同時期イルダフォン・セルダがバルセロナで行った都市拡張計画について言及・絶賛されており、同計画をモデルとして参照したことを表明されている。
カストロは当時人体に有害とされていた北東の風を避けるために拡張地区の街路網は東西南北方向に一致させたという。

参考資料
笹野益生「1860年マドリード拡張地区計画に表れるカルロス・マリア・デ・カストロの都市計画思想」


・路線網
市内には鉄道(下図左)、地下鉄(下図右)の路線網が整備されている。旧市街地内部の鉄道路線は地下化されている(下図左点線部分)。




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