2012年3月27日火曜日

スペイン・バルセロナについてのメモ 都市のデザイン偏 その6

6. グラシア地区の空間挿入計画のデザイン

市域の西側に位置するグラシア地区は都市を多孔質にする手法を他に先駆けて採用すると同時に、近年では車交通を遮断し歩行者空間へ転換する試みを行っている地区である。

ここではグラシア地区で歩いた小さな広場、歩行者空間について気づいた点をメモする。

今回歩いた広場は、Pl de Joaric, Pl John Lennon , Pl Raspall, Pl Rius Taulet, Pl del Sol, Pl Revolucio Sept 1868, Pl de la Virreina, Pl del Nord, Pl del Diamant, Pl Llidertat10個。
気づいた点についてメモする。



広場に関して

・住居兼業務機能が入る建物に囲まれることによって様々な要素が広場に溢れ出す
サラリーマンからそこに住んでいるであろう老人、学生が広場にあふれていた。

・柵付きの幼児が遊ぶためのスペースを持つ
上記した公園のほとんどに子供が遊ぶためのスペースが設けられていた。このスペースは写真のような柵によって明確に他と分けられている。これは公園が子供の為だけのスペースになってしまうのを防ぐ意味で有効だと感じた。


・樹木や鉢植え等の植栽
それぞれの公園は樹種やその配置によって雰囲気が異なる。

・地下駐車場とその入り口
幾つかの公園では地下駐車場への入り口が設けられていた。車による来街者の移動の起点として公園という意図があるのかもしれない。

②歩行者専用道路に関して


・バンプのデザイン
車交通と歩行空間が交錯する場所のデザインとしてバンプがあるが、デザインによっては通りを魅力的にする要素にもなりうる。


・アスファルトのデザイン、段差の無い歩道
アスファルトには小石が混ぜられており、車道との差異化が行われている。
通りから段差が取り除かれている点も興味深い。

・公園と路地を繋げる街路樹
上記した広場と路地は街路樹や舗装の連続性によって関係づけられている。

・ボリュームのある鉢植え
街路樹がない場所でもボリュームのある鉢植えによって緑が添えられていた。


居住者、従業者の密度が高い地区内で歩行空間を重視した計画を行う場合、グラシア地区で行われている小さな広場とそれを繋ぐ歩行空間のデザインからは学ぶ点が多いと感じた。


参考資料
地中海ブログ

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