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2012年5月4日金曜日

イギリス・ロンドンについてのメモ 都市のデザイン編 その3


車に寄らない交通系

1. コミュニティサイクル
ロンドンでも中心市街地におけるコミュニティサイクル制度「バークレイズ・サイクル・ハイヤー」が導入されている。
パリのヴェリブと同様にケーブル類が露出しないようにする工夫がとられているが、ケーブルを覆う各パーツがよりシンプルにデザインされている。

 



2. congestion charge 渋滞税


ロンドンでは2003年より中心市街地の一部で渋滞税(congestion charge)が導入されている(青点線内側)。
カメラによってナンバープレートを読み取り料金を請求する。

課税額・課税範囲は年々変化している。その変遷を列記すると、
2003217(制度開始時):一般車両は平日朝7時から夕方630分まで一日5ポンド。
20057月:8ポンドに値上。
2006年には課税範囲が拡大される。
201114日には課税範囲が縮小される。10ポンドに値上。

住民、身障者の運転する車両、免許タクシー、代替エネルギー車両、バス、救急車両などには免除制度が設けられている。支払いの遅延による罰金制度あり。
ウィークリー(5ポンド)、マンスリー(20ポンド)等の定額課金制度もある。


課税範囲の境界には渋滞税のマークが描かれている。

2012年3月27日火曜日

スペイン・バルセロナについてのメモ 都市のデザイン偏 その3

3. コミュニティサイクル

バルセロナでは2007年よりコミュニティサイクル制度「bicing」が導入されている。
bicingをバルセロナ市は無償で導入している。資金を提供しているのは、野外広告大手の米クリア・チャンネル・アウトドア社で、同社は車体や駐輪場などの広告販売権を得る引き換えとしてこの資金を提供しているという。
自転車の台数は1500(20077)から5700(200810)へと増やされた。

図を見て分かるように、コミュニティサイクルの駐輪場は中心市街地を含む直径4km程の範囲に集中的に設けられていることがわかる。同時に、自転車レーンの整備も行われている。

都市のデザイン偏その1で触れた線形の公園には自転車道が併設されている場合が多い。

使用に際しては事前にパスを入手する必要がある。パス所有者は期限内何度でもサービスを利用できる。30分以内の利用であれば無料、上限は2時間。
Bicingの平均使用時間は17分、平均走行距離は3kmであるという。
2008年の年間パスの料金は24€、所有者は17万人を超える。


サービス利用者がbicing開始前に利用していた交通機関を調べると、bicing利用者の内9.6%が自動車とオートバイからbicing に切り替えたことが示されている(交通量・排気ガスの低減に貢献)
車両の維持管理を行う職員は200人程度。

この平均利用時間と平均走行時間の統計が興味深い。
内閣府大臣官房政府広報室によって行われた「歩いて暮らせるまちづくりに関する世論調査(平成21)」において、
普段の生活で歩いていける距離に関する統計では約5割の人が1km未満と答え、
2km以上と答えた人は全体の9.7%であったことが述べられている。

これを考慮すると、歩いて移動できる中心市街地の範囲は直径2km程度と考えるのが妥当であるが、これにコミュニティサイクルの仕組みを導入すると、その範囲が直径5~6km程度まで広がることになる。
これは中心市街地周辺に位置しながら動線が波及することがなかった場所に新たな活力を見出す可能性を有している。

導入に際して行政の出費が少なく、また利用状況によって柔軟に台数、駐輪場の場所を変えていける仕組みも他の公共交通機関と大きく異なる。



創造都市バルセロナの文化政策 文化と経済が共に発展するための戦略

バルセロナ(スペイン)の『ビシング』自転車
歩いて暮らせるまちづくりに関する世論調査