2011年12月30日金曜日

ドイツ・シュトゥットガルトについてのメモ 建築編

まずはケーニッヒ通りの中ほどに位置するシュトゥットガルト市立美術館(cube)



ヴァイセンホーフ・ジートルンクの住宅群。現存するものの多くは現在でも住宅として利用されているとのこと。コルビュジエによる住宅(写真下)内部は一般公開されている。












ポルシェミュージアム。





ベンツミュージアム。

ベンツ車。


autocadユーザーには見覚えがある建物。

2011年12月29日木曜日

ドイツ・シュトゥットガルトについてのメモ 都市のデザイン編 その0

シュトゥットガルトの都市の構造編に引き続き、都市のデザインについてまとめてみました彡

今回は大きく4つの視点に分けてまとめました。

(注)お店もほとんど閉まるクリスマス中に調査をした結果、全体的に活気の少ない写真となっています。
また、ほとんどの樹は葉を落としており公園の風景も寒々としておりますがこれもまた脳内緑補正をしていただけると幸いです。


ケーニッヒ通りのように長大な歩行者専用道を作る場合、その通りに直行する車交通をどう処理するかという点が課題となると思います。
シュトゥットガルトでは、
・地下街による歩行者空間の連続性の確保(地上部は車道…中央駅周辺)
・車道の地下化による地上の歩行者空間の確保(地上部は歩行者天国…ケーニッヒ通りcube周辺)
・広場のような車道のデザイン(地上部は車道と歩道…ケーニッヒ通りの南端)
が行われていました。



U字型グリーンネットワーク構想」、「風の道」計画に重要な役割を果たす線形も、ケーニッヒ通りと同じ課題を抱えています。つまり、直行する車交通をどのように処理するか。
ここでは公園の地形のデザイン、橋のデザインによりこの問題を処理していました。




シュトゥットガルトには高低差が多く、階段や坂道が多くあります。
地形の特徴を活かしたデザインが多くみられました。





シュトゥットッガルトの建築偏はこちら彡



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ドイツ・シュトゥットガルトについてのメモ 都市のデザイン編 その4

シュトゥットガルトにおける都市のデザイン・その3は、歩行者専用道路のデザイン について。


シュトゥットガルトは自動車産業の街ですが、中心市街地では多くの歩行者専用道路が設けられています。

今回は特に、
1.シュトゥットガルトの目ぬき通りであるケーニッヒ通り、
2.ケーニッヒ通りに並行するクローンプリンツ通り、カルヴァー通り、
3.旧市街地の面影を残す通り

の3つに注目しまとめてみました彡






1. 都市の軸となるケーニッヒ通り

(夏に青々と茂った並木道を想像するといいかもしれません。)
クリスマスマーケットで賑わうケーニッヒ通り

駅の地下街からつながるケーニッヒ通りはドイツで最大規模の歩行者専用道路で全長1kmを超える直線の通りです。

通り沿いにはモダンな建物が並び、通りのストリートファニチャーやテクスチャも歴史的なデザインではありません。


通りの中央には大きな街路樹が並んでおり、清涼感のある通りになっています。








2. 歩行者空間のバリエーションを確保する通り
ケーニッヒ通りに並行するクローンプリンツ通り、カルヴァー通りの一部も歩行者専用道路として計画されており、それぞれの通りはテクスチャのデザイン、街路の平面形状のデザイン等で変化がつけられています。

ニュルンベルクの歩行者天国の事例でも触れましたが、複数の歩行者天国を設け、繋げることで、店舗の種類や通りの個性を変えることで様々な目的を持った市民のニーズにこたえられる街づくりを行っているように感じました。




下はクローンプリンツ通り。他の通りと異なりレンガの舗装がなされています。

一部建物がセットバックすることで広場のような街路形状となっています。


カルヴァー通りは幅員がケーニッヒ、クローンプリンツ通りに比べて狭く、もう少し落ち着いた雰囲気。
 ケーニッヒ通りのものと比べて、テクスチャの素材も小さい。



3. 旧市街地の面影を残す通り

シュタイン通り、ナドラー通り、エバーハルト通りに囲まれた場所は複雑な街路網と古い建物を活かした歩行者専用道路で、飲食店が多く並びます。


市街地の東側にある歩行者専用道路は幹線道路によって強く分断されていますが、古い街路網と建物が残る地域。

シュトゥットガルトは他の街と比べてこのような古い街並みが少ないですが、歴史を残す部分は大切にするという意図が伝わってくる歩行者空間の計画だと思います。


複雑で先が見えない街路網はなんとなく先に進んでみたいと思うのは私だけでしょうか彡
面白いショップや飲食店が連なっていればなおさらそんな気持ちになりますが皆さんはどうでしょう。




 市街地の東側にある歩行者専用道路は幹線道路によって強く分断されており、あまり人が流れてこなさそうな場所。


だからこそなぜ歩行者専用道路に指定されているのか不思議でしたが行ってみると古い街路網と建物が幾分残っており、中でも写真下のように昔の古い城壁の名残である建造物もありました。


他の都市と比べて、シュトゥットガルトは昔の城壁の範囲がわかりにくく感じていましたが、このように昔と現在の関係を示す建造物、通りは大切にしようという意図なのかなぁと勝手に感心してしまいました。




ドイツ・シュトゥットガルトについてのメモ 都市のデザイン編 その3



シュトゥットガルトにおける都市のデザイン・その3は、街の段差を活かしたデザイン について。




シュトゥットガルトには坂道が多いことは都市の構造編で述べましたが、
今回はその地形によって生じた段差をうまく生かした事例に焦点を絞ってまとめてみます彡
(といってもサンプルはそんなに多くありませんが。。)






下の写真は商店街のような通り。ケーニッヒ通りからスロープを通って地上部分にアクセスできるほか、2階部分にも道が設けられています。一つの建物にグラウンドフロアが2個あると考えれば、建物のオーナーもテナントを入れやすいのではないでしょうか。

下から見るとこんな感じ。

一方上から見るとこんな感じ。


次はcubeの横にある階段。段差は人が昇のに適した段差のものと、腰かけるのに適したものが設けられています。公共施設や広場に沿って階段のような広場を設けている事例といえます。


次は街中の階段。


ブドウ畑に沿った階段。
小さな丘に設けられた公園。


都市のデザイン・その4、歩行者専用道路のデザインはこちら彡

ドイツ・シュトゥットガルトについてのメモ 都市のデザイン編 その2


シュトゥットガルトにおける都市のデザイン・その2は、立体交差する緑地と車交通について。

都市の構造編で触れた、「U字型グリーンネットワーク構想」、「風の道」計画に重要な役割を果たす線形も、ケーニッヒ通りと同じ課題を抱えています。

つまり、直行する車交通をどのように処理するか。
ここでは公園の地形のデザイン、橋のデザインによりこの問題を処理していました。


まず、公園の地形を車道に向かって盛り上げ、植栽を施すことで車道の存在を隠していました。
上の写真の右側には車道がありますが、地形と植栽によって巧みにその存在が隠されています。

また、車道の上にかかる橋は緑地が直接伸びてつながったようなデザインがなされており、その上にも豊富な植栽がなされていました。
橋の横に設けられた植栽は幅が厚く、下を通る車交通への視線をある程度遮っていました。


線形の公園にはいくつかのたまり場、いくつかの水辺も設けられており、単調になりすぎないように意図されていることがわかります。




都市のデザイン・その3、 街の段差を活かしたデザインこちら彡