シュトゥットガルトは自動車産業の街ですが、中心市街地では多くの歩行者専用道路が設けられています。
今回は特に、
1.シュトゥットガルトの目ぬき通りであるケーニッヒ通り、
2.ケーニッヒ通りに並行するクローンプリンツ通り、カルヴァー通り、
3.旧市街地の面影を残す通り、
の3つに注目しまとめてみました彡
1. 都市の軸となるケーニッヒ通り
(夏に青々と茂った並木道を想像するといいかもしれません。)
クリスマスマーケットで賑わうケーニッヒ通り
駅の地下街からつながるケーニッヒ通りはドイツで最大規模の歩行者専用道路で全長1kmを超える直線の通りです。
通り沿いにはモダンな建物が並び、通りのストリートファニチャーやテクスチャも歴史的なデザインではありません。
通りの中央には大きな街路樹が並んでおり、清涼感のある通りになっています。
2. 歩行者空間のバリエーションを確保する通り
ケーニッヒ通りに並行するクローンプリンツ通り、カルヴァー通りの一部も歩行者専用道路として計画されており、それぞれの通りはテクスチャのデザイン、街路の平面形状のデザイン等で変化がつけられています。
ニュルンベルクの歩行者天国の事例でも触れましたが、複数の歩行者天国を設け、繋げることで、店舗の種類や通りの個性を変えることで様々な目的を持った市民のニーズにこたえられる街づくりを行っているように感じました。
下はクローンプリンツ通り。他の通りと異なりレンガの舗装がなされています。
一部建物がセットバックすることで広場のような街路形状となっています。
カルヴァー通りは幅員がケーニッヒ、クローンプリンツ通りに比べて狭く、もう少し落ち着いた雰囲気。
ケーニッヒ通りのものと比べて、テクスチャの素材も小さい。3. 旧市街地の面影を残す通り
シュタイン通り、ナドラー通り、エバーハルト通りに囲まれた場所は複雑な街路網と古い建物を活かした歩行者専用道路で、飲食店が多く並びます。
市街地の東側にある歩行者専用道路は幹線道路によって強く分断されていますが、古い街路網と建物が残る地域。
シュトゥットガルトは他の街と比べてこのような古い街並みが少ないですが、歴史を残す部分は大切にするという意図が伝わってくる歩行者空間の計画だと思います。
複雑で先が見えない街路網はなんとなく先に進んでみたいと思うのは私だけでしょうか彡
面白いショップや飲食店が連なっていればなおさらそんな気持ちになりますが皆さんはどうでしょう。
だからこそなぜ歩行者専用道路に指定されているのか不思議でしたが行ってみると古い街路網と建物が幾分残っており、中でも写真下のように昔の古い城壁の名残である建造物もありました。
他の都市と比べて、シュトゥットガルトは昔の城壁の範囲がわかりにくく感じていましたが、このように昔と現在の関係を示す建造物、通りは大切にしようという意図なのかなぁと勝手に感心してしまいました。
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