開発に伴い地区内にはLRTが新設されている。
気になった点は駅周辺のデザイン。
Stockholm Sickla Kaj駅周辺はルーバー状の屋根が架けられたシンプルなものだが(下写真右)、
Stockholm Luma駅周辺では公園が整備されていた(下写真中央、パノラマ)。
駅周辺に業務、商業、公共サービス、住居機能を集約させるTOD(Transit Oriented Development)が盛んに議論される中、人が集まる駅周辺に自由に使える広場を作るというアイディアが新鮮に感じられた。
・親水空間のクウォリティ
ハンマビー湖に面していない場所にも人口の運河を設けることで親水広場を設けている。水辺は潜在的な危険性をもつが、住棟を近接させることで常に人の目が届く環境を作っている点は興味深く感じた。
また、細長い水辺の空間を植栽、橋、フォリーによって適度に分節することで程よい囲み感を持つ広場がデザインされていた。
・湖畔沿いの遊歩道
ハンマビー湖に面してデッキの遊歩道が整備されている。カフェ、係留所等、人の溜りが生まれる空間がところどころ見られる。
デッキは所々屈折、分岐しており、遊歩道の楽しさを演出している。場所によっては湖にせり出すように遊歩道とフォリーが設けられている場所も見られた。
水上のフォリー。水辺の植生がデッキ広場に挿入されている。
・公園を繋ぐ緑の橋
ハンマビーショーシュタッドの南端には広幅員の車道が整備され、その先にはhammarbybackenと呼ばれる丘状の緑地が広がる。
冬季はスキー場として親しまれているが、夏季は公園、自転車のダウンヒルコースとして使われている。
車道によって分断されたハンマビーショーシュタッドの緑地とhammarbybacken の緑地を繋ぐべく、公園のような陸橋がデザインされていた。
下はハンマビーショーシュタッドの公園とhammarbybackenの写真
陸橋の上では盛土や植栽によって車道への視線の抜けが抑えられていた。
上記した通り、地区内には様々な公園緑地が整備補選ざれているが、それらに接する住棟の間にも緑地が“浸み込む”ように広がっていた。
住棟の間に公園のような道を整備されていることで、地区の外部空間の魅力がより高まっているように感じた。
・橋のデザイン
地区内にはトラムの路線、車道が集約する道路・橋が設けられている。
このような広幅員の橋は河川沿いの遊歩道・緑地のネットワークを分断する要素になりうるが、ここでは橋のテクスチャ、橋の下の採光、構造物を軽く薄く見せるエッジのデザインによりその問題を軽減していた。
スウェーデン・ストックホルムについてのメモ ハンマビーショーシュタッド 概要編
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