2. 自転車道の整備
アムステルダム市では自転車で移動しやすい街づくりに積極的に取り組んでおり、自転車専用道路の整備、自転車交通マナーの周知が行われている。
同市は自転車利用のメリットについて、
・中心市街地における交通・駐車スペースの削減
・排気ガス、騒音の削減
・健康への好影響
等を挙げている。
自転車政策の目的として以下の6つを掲げている。
・Increasing the accessibility of Companies and facilities
(職場への自転車によるアクセシビリティの強化)
仕事に際して生じる移動を自転車で賄えるようにすること。
仕事に際して生じている車交通を自転車交通、または自転車と公共交通を組み合わせた移動へ置き換えることも期待できる。
・Improvement in the quality of living environment
(日常生活に関わる自転車環境の改善)
日常生活に関わる自転車環境の整備は住民の要求に応えるものであるし、
日常生活で生じる短距離の車移動を自転車交通へ置き換える効果も期待できる。
・Increasing social safety and traffic safety
(安全・安心な街づくり)
交通事故を減らす。
また車を減らすことで街の安全なイメージ形成も期待できる。
・Improvement of public health
(市民の健康状態の底上げ)
規則正しい運動になる。
車交通が自転車交通へ移行していくことで空気環境の改善も期待できる。
・Increase development opportunities
(自律的成長の促進)
自動車を持たない人々が様々なアクティビティに参加する機会を助ける。
子供たちの自由な移動を助け、自立を促すことも期待できる。
・Reducing the number of bicycle thefts
(盗難防止)
(主に都心部の交通量の削減、都市内の安全性の確保、健康増進、車を持たない人のアクセシビリティ確保などがあげられていた。)
実際の自転車環境
実際にアムステルダムの自転車環境を見てみる。
特徴的に感じたのは、運河沿いの自転車専用道路、自転車・歩行者専用道路の二つ。
これまで訪問した街では、運河沿いの空間は遊歩道として整備されていることが多かったが、アムステルダムでは自転車道が歩行車道にとって代わる。
自転車交通への高い意識が表れているのかもしれない。
車交通が少なく、本来歩きやすいはずの通りが、自転車交通によって歩きにくくなっている場所も見られた。
駐輪場も多いが運河沿いや歩道の脇に無造作に停められているものも多い。
・参考資料
Cycling in the Netherlands 2009
http://www.fietsberaad.nl/library/repository/bestanden/CyclingintheNetherlands2009.pdf
オランダ・アムステルダムについてのメモ 都市のデザイン編 その3
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