2011年11月17日木曜日

ミラノ・リサーチプロジェクトの講評会 TUM

ミラノプロジェクト(リサーチ篇)のピンナップが行われました。

今回のピンナップで要求されたのは、グループに割り振られた建築物の立面図(1/50)、グラウンドフロアプラン(1/500)、建物の外観写真4枚、そして1/50模型の4点です。

提出物からもわかるとおり、今回のリサーチプロジェクトは建物のファサードにフォーカスしており、建築家がどのような意図をもってファサードの設計を行ったか、ファサードがどのように外部に対して働きかけているかを議論するためのものでした。

それぞれが作ってきた模型はこんな感じ彡



比較的大きな集合住宅やオフィスビルも含まれていたため、作成された模型はどれも大きい彡

1/50で詳細まで表現するように指定されていたため、レーザーカッターを駆使し、テクステャの表現からバルコニーの手すりに至るまで細かい模型が並んでいました。

この模型を見ながら先生の講評が始まります(模型を横から眺める先生)。


写真や図面、模型を使いながら4分くらい話、あとはディスカッション形式で理解を深めるという形式でした。
プレゼンターを囲むようにして講評が行われます。

私のグループが作ったのはLuigi Caccia Dominioniという建築家がデザインした集合住宅Piazza Carbonari。
比較的小さいほうでしたが、細かいレンガのテクステャの表現、不規則なマド、上階のバルコニーの表現などなかなか苦労ポイントが多い建物だったと思います。

これも様々な意見をもらいましたが興味深かったのが、1/500のグラウンドフロアプランについて。

このスケールでは建物の外形も7㎝四方に収まるようなサイズであり、周辺を含めてもA3で出力すれば十分だと思っていましたが先生から次回これをA1で出力するように指定されました。

彼らは1/50の模型、立面図から建物のファサードの意図を考察しながら、1/500の広域の配置図を基にその場所のコンテクト(周辺の建物との関係、街路との関係、都市構造的な考察)を読み、両者を関係づけたいのだといっていました。

設計時のスケールの捉え方がこんなところに出てくるんだろうなと考えていたら、同じグループのフェデリコが、

「だってダニエラ(アシスタントのお姉さん)がA3でいいっていったから!」と反論。

彼の性格なのか、それともイタリア人の気質なのかはわからないけれど、そんなこと言ったってしょうがないじゃないかと心の中の稲荷君が突っ込みを入れつつ、無事に発表を終えた一日でした彡

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