2012年5月4日金曜日

イギリス・ロンドンについてのメモ 都市のデザイン編 その2


オリンピック開発系
2012年のロンドン・オリンピックを控え、競技場、インフラ、選手村の整備が急ピッチで進んでいた(旅行日は2012.4.10)。
当日は関連施設のガイドツアーに参加し地区を回った。
ちなみにロンドンでオリンピックが開催されるのは今回で3度目。

1. メインスタジアム周辺

オリンピックメインスタジアム周辺は以前運送会社や倉庫群等が広がっていた。
2012年のオリンピックを控え、280ヘクタールに及ぶブラウンフィールドを公園に変える取り組みを行っている。汚染された運河・土壌の洗浄が進められているという。(画像はMuseum of London Docklandsより)



2. エコロジカルなアクセシビリティ

運河がオリンピック会場周辺までめぐる。この運河沿いを遊歩道として整備し、テムズ川、オリンピック関連施設等を繋いでいるという。下の写真はオリンピック会場近くのパネル展示を撮影したもの。

オリンピック会場ツアーに参加した際もこのグリーンウェイのコンセプトについて説明していた。
会場へは地下鉄、DLR等の公共交通によるアクセスのほか、グリーンウェイによる徒歩・自転車によるアクセシビリティを重視しているということ。
オリンピックのイメージに合った健康的でエコロジカルな接続を目指しているという。
 

3. ロープウェイの可能性
ドックランズの一部、Isle of Dogs の対岸にはO2アリーナ・グリニッチミレニアムビレッジ等の再開発地域が並ぶ。両地区を分けるテムズ川には地下遊歩道はあるものの橋はなく、両者の関係は弱い(写真下はO2アリーナ)。

対策として、オリンピックを前に両岸を繋ぐロープウェイを建設している。

水辺にロープウェイを作る事例はポルト、リスボンにも見られるが、川の両岸を繋いでいる点、ロープウェイのポールをランドマークとなるようにデザインしている点が異なる。
起伏のない場所でロープウェイを設けた事例としても興味深い。

4. スタジアム・選手村

奇抜なスタジアムの周辺には選手村が設けられている。解説によると、オリンピックの後、選手村は地元住民、キーワーカー(教師、介護士等)の住居として使用されるという。

ガイドツアーではしきりに“レガシー”という言葉が使われていた。
オリンピックを契機に、緑地の整備、ブラウンフィールドの再開発、住居、インフラの整備を行い、イベント後より良い環境を残すという意識が強く感じられた。



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